一級建築士学科試験/プチっと疑問集Ⅴ(施工編)Vol.2

Q6.杭頭処理とは、何のために行う作業か。

A6.杭基礎等で、コンクリートを打設する際に行う作業過程のこと。杭底から押し上げられてきた不健全なコンクリートを、杭頭部の余盛部分に集めて、コンクリートの硬化後に、余盛部分をはつり取ることをいい、トレミー管内の不純物等が多く混濁している不健全コンクリートを除去するために行う。
ちなみに杭頭処理は、コンクリート打設後14日程度経過してから、

出題例(関連問題)
プレストレストコンクリート杭工事の杭頭処理において、ダイヤモンドカッター方式で杭頭を切断するに当たり、補強する範囲を当該切断面から350mm程度とした。

答え:〇
既製コンクリート杭の杭頭処理を行う方法は、外圧方式とダイヤモンドカッター方式があり、プレストレストコンクリート杭の竇武を切断した場合は、切断面から350mm程度まではプレストレスが減少しているため、適切に補強を行う。  

Q7.切ばりの継ぎ手位置を接合部近くに設けるのはなぜか。

A7.継手は構造上の弱点である。そのため切ばりが交差(負担面積UP)しており、許容応力が大きくなっている接合部に設ける必要がある。

出題例(関連問題)
山留め工事において、切ばりが切ばり支柱の一部と平面的に重なってしまったので、切ばり支柱の一部を切り欠いて補強を行ったうえで、切ばりを通りよくまっすぐに設置した。

答え:〇
切ばり支柱の平面及び鉛直の施工精度が悪い場合、切ばり支柱が大梁や小梁に当たることがある。そのため切ばりを通り良く設置するために切ばり支柱を切り欠くことになるが、その場合は、補強が必要がある。

Q8.スペーサーの側面部分は、なぜプラスチックでもよいのか。

A8.梁に取り付けるスペーサーは、コンクリートの重量を負担する必要があるため強度上の問題から鉄同等のものであるが、柱に取り付けるスペーサーは、コンクリート重量を負担する必要がないためプラスチックでも強度上問題がないためである。

出題例
片持ち庇のスラブ筋に用いるスペーサーについて、材質を施工に伴う荷重に対して耐えられる鋼製とし、型枠に接する部分には、プラスチックコーティングの防錆処理を行ったものを使用した。

答え:〇
スラブのスペーサーは、作業荷重等に耐えられるものとするため、原則として鋼製とする。また鋼製のスペーサーは、型枠に接する部分に防錆処理を行ったものとする必要があり、①溶融亜鉛めっき処理をしたもの ②プラスチックコーティングまたはプラスチックパイプを挿入したもの の2種類ある。

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